日々のトレーニングにより特定の部位に繰り返し負担がかかって炎症を起こし、痛み生ずる慢性の怪我のことです。
野球肘、テニス肘、ジャンパー膝、疲労骨折などがあります。
特に疲労骨折は単純レントゲン写真では、診断できず、MRIが有用です。
疲労骨折がよく発生する部位とスポーツ競技を挙げると、
1 中足骨 陸上 サッカー ラグビー バスケットボール バレーダンサー 新体操
2 脛骨 バレーボール バスケットボール 陸上 野球
3 肋骨 ウエイトリフティング
4 腓骨 陸上 ダンサー
5 尺骨(肘頭) 野球 ソフトボール テニス バレーボール
6 大腿骨 陸上 サッカー
7 脛骨内果(内くるぶし) サッカー
8 腰椎分離症 野球 ソフトボール バレーボール
9 骨盤周囲裂離骨折
成長期の骨盤にある骨端線(成長軟骨)は力学的強度が弱く、陸上 野球 サッカーなど下肢に急激な力が働いた時に骨と付着している筋肉が急激に収縮し、骨が耐えられなくなって裂離骨折を起こします。
ダッシュや走り幅跳びで縫工筋や大腿筋膜張筋が収縮して起こる『上前腸骨棘裂離骨折』、短距離走やキックなどで大腿直筋が収縮することで生じる『下前腸骨棘裂離骨折』、全力疾走やハードル競技、走り幅跳びなどで、ハムストリングや大内転筋が収縮することで生じる『坐骨結節裂離骨折』、内外腹斜筋上方への牽引力と中殿筋の下方への牽引力が同時に作用して生じる『腸骨裂離骨折』などがあります。
どれも単純レントゲンでは判別できず MRIが有用です。